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お金を地域で回す農林水産・食25万超

コーヒー生産者協同組合が自前のラジオ局と信用協同組合(SACCO)を立ち上げ、農家への融資と支払いを組合経由で回す仕組みを作った

Bugisu Cooperative Union

ウガンダ / ウガンダ東部地域(ブギス準地域 / Bugisu Sub-region) / ムバレ市(Mbale City)

コーヒー生産者協同組合が自前のラジオ局と信用協同組合(SACCO)を立ち上げ、農家への融資と支払いを組合経由で回す仕組みを作った
© The Cooperator News — この写真が載っている記事

2026年4月時点でBCUは、2022〜2024年分の農家への追加払いを準備中とし、加工機械の導入へ1億2000万米ドルの政府支援を求めていると述べた。

何をしたか

ウガンダ東部・ブギス準地域のコーヒー生産者協同組合Bugisu Cooperative Union(BCU、1954年設立)が、2019年10月に自前のFMラジオ局「BCU FM」を開局し、2020年3月には信用協同組合「BCU SACCO」を発足させる計画を発表した。The Cooperator Newsによれば、SACCOは組合員農家への前貸し融資と貯蓄の窓口を組合自身に持たせることを目的とし、将来的にはコーヒー代金の支払いもSACCOの支店を通じて行う計画だとされた。2020年以降、買い取り価格や支払いをめぐって組合を離れていた農家が戻り始めたと2023年にThe Independentは伝えている。

誰が始めたか

BCUは1954年設立で、現議長Nathan Nandala Mafabi氏(Budadiri West選出国会議員)が指揮を執る。Monitor(2023年7月10日)によれば、マファビ氏は2008年からBCUの議長を務め、2021年の年次総会で4期目の続投が承認された。一方、BCUマーケティング部門のRodgers Wandulo氏は2023年1月、The Independentに対し、2020年に指導部が交代して以来、農家の間で前向きな変化が見られると説明している。SACCO設立を主導したのはJohny Isaiah Sasaga理事で、The Cooperator News(2020年1月8日)によれば、当時SACCOの責任者に予定されていた立場だった。ラジオ局の運営責任者はJames Kutosi理事で、同紙(2019年11月11日)によれば、それまで年間約1億5000万シリングを他局へのCM出稿や啓発活動に費やしていたのが、自局を持つことで抑えられると述べている。

いくらかかったか

The Cooperator News(2020年1月8日)によれば、BCU SACCOは開設当初500人の組合員が登録し、本部をムバレ町に置き、9つの一次組合すべてに支店を設ける計画だった。同紙(2022年9月30日更新)によれば、2022年にはブギス各地のゾーンで動員集会が開かれ、議長らは組合員に年利2%程度の低利融資を呼びかけている。Monitor(2023年7月10日)によれば、副議長John Musila氏は同年、SACCOの資本金が約10億シリングに達したと述べた。コーヒーの買い取り価格は、The Independent(2023年1月12日)によれば1キログラムあたり6,700シリングから11,800シリングに上昇したという。

BCUは2023年7月時点で、精製前のコーヒー(パーチメント)約200万キログラム・約300億シリング相当を在庫として抱え、国際価格の回復を待っていたとMonitorは報じている。同じ時期、一部農家はムバレ市内のMusundi Houseを5つ星ホテルに改修する計画に50億シリングが充てられたことを批判し、コーヒー買い取りの運転資金に回すべきだったと訴えたという。これに対しBCUは翌日の報道発表で、支払いの遅れは国際コーヒー価格の不安定さによるものであり、ホテル事業は収益源の多角化を狙ったものだと説明したとThe Cooperator Newsは報じている。2026年4月には、BCU議長が加工機械の導入費として政府に1億2000万米ドル(約4,830億シリング)の支援を要請したとThe Independentは伝えている。

真似するなら最低何が必要か

複数の出典を重ねると、いくつかの要素が浮かび上がる。

第一に、農家への融資と支払いを組合自身の金融窓口(SACCO)に持たせたことである。The Cooperator News(2020年1月8日)によれば、SACCO責任者のJohny Isaiah Sasaga理事は「financially empower our members with capital base and coffee financing」(組合員に資本基盤とコーヒー資金を与えて力をつけてもらう)ことを狙いに掲げ、他の買い付け業者との競合に対抗する前貸し融資を打ち出した。マファビ議長は、SACCOが軌道に乗れば農家がムバレ町の本部まで出向かなくても支店で支払いを受け取れるようになるとの見通しを示したという。

第二に、情報発信の手段を自前で持たせたことである。SACCO発表の2か月前にあたる2019年10月、BCUはウガンダで初めて農業協同組合が所有・運営するラジオ局「BCU FM」を開局した。The Cooperator News(2019年11月11日)によれば、副議長John Musila氏は「to know that this is their radio」(これが自分たち自身のラジオだと知ってほしい)と述べ、農家や取引先が広告出稿等で支えることでBCUラジオがさらに強くなると語っている。同記事によれば、ラジオ事業担当理事James Kutosi氏は、これまで他局への広告出稿・啓発活動に多額の費用を投じてきたが、自局を持ったことでその出費を続ける必要がなくなると述べている。

第三に、支店網を通じて金融サービスを分散させたことである。同紙(2020年1月8日)によれば、BCU SACCOは本部をムバレ町に置きつつ、9つの一次組合すべてに支店を開設する計画で立ち上げられた。

第四に、否定的な報道が出た際に、指導部が自ら説明責任を引き受けたことである。Monitor(2023年7月10日)は、農家から資金の使途をめぐる批判が出ていることを報じたが、同じ記事の中で副議長John Musila氏の「We hold all BCU property and nothing has been sold」(BCUの資産はすべて保有しており、何も売却していない)という反論も併せて伝えている。BCUは翌日の報道発表でも、「farmers don't sell their coffee at very low prices」(農家が安値でコーヒーを売らずに済むように)在庫を保持していると重ねて説明したとThe Cooperator Newsは報じている。

今どうなっているか

2026年4月時点で、BCUは活動を続けている。The Independent(2026年4月2日)によれば、マファビ議長はムバレ市内の本部で開かれた年次総会で、2022〜2024年の各シーズンに出荷した農家への追加払いを準備していると説明し、コーヒー加工機械の導入費として政府に1億2000万米ドルの支援を要請したことを明らかにした。「The machine will enable farmers to export processed coffee, boosting their income」(この機械があれば農家は加工したコーヒーを輸出でき、収入が増える)と同氏は述べたという。副議長John Musila氏(Bubulo East選出国会議員)は、この機械が導入されれば東部地域の農家が加工品として輸出できるようになると述べた。マファビ議長は、治安機関に一次組合の施設からの退去を求める運営改革も呼びかけ、農家がBCUの倉庫に搬入する前にコーヒーを保管する場所が必要だと述べたという。SACCO発足を主導したJohny Isaiah Sasaga氏(2026年時点はシロンコ・バレー・ゾーン理事・Budadiri East選出国会議員)は、一次組合の派出所を撤去して改修すれば、BCUへのコーヒー出荷が増える可能性があると述べたという。Musundi Houseのホテルへの改修についても、マファビ議長は完成が近づいていると述べたとThe Independentは伝えている。

出典

  1. Bugisu Cooperative Union Opens Uganda's first Cooperative Radio Station — The Cooperator News(2019-11-11)
  2. Bugisu Cooperative Union to Launch SACCO to Support Member Farmers — The Cooperator News(2020-01-08)
  3. BCU mobilises coffee farmers, offers cheap loans — The Cooperator News(2022-09-27)
  4. Farmers resume selling coffee to Bugisu Cooperative Union — The Independent (Uganda)(2023-01-12)
  5. Farmers accuse Nandala-led BCU of stifling coffee farming — Monitor(2023-07-10)
  6. We owe coffee farmers Shs 6bln, says BCU — The Cooperator News(2023-07-11)
  7. BCU seeks $120M gov't support for coffee value addition — The Independent (Uganda)(2026-04-02)

最終確認日 2026-09-03

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