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2018年から2年かけて地域史のデジタルアーカイブ化を始め、住民の記録団と大学の参加を得て8年育て、2026年に国の表彰を受けた

성북마을아카이브

韓国 / ソウル特別市 / ソウル特別市城北区(성북구)

2018年に始まった事業は2020年にウェブサイトを公開し、2022年から大学の学生展示が毎年続き、2026年に国務総理表彰を受けて記録物は約1万8千件に増えた。

何をしたか

韓国・ソウル特別市城北区(성북구)は2018年、区立の文化施設「성북문화원(城北文化院)」と共同で、地域の暮らしの痕跡や歴史・文化を体系的に記録・保存する「성북구 마을기록아카이브 사업」を始めた。아시아경제(2020年1月29日)によれば、2年間の作業を経て2020年、その成果としてデジタルアーカイブ「성북마을아카이브」のウェブサイト(archive.sb.go.kr)を公開した。サイトは「주제로 보는 성북」「이야깃거리」「구술인터뷰」「기록물」「주민기록단」「성북마을발견」の6区分からなり、写真・映像・刊行物などの記録物をキーワードや種類別・時代別・地域別に検索できるようにした。헤럴드경제(2026年6月14日)によれば、事業はその後も続き、2026年6月時点で約1万8千件の記録物を管理しており、성북문화원はこの成果で「국가기록관리 유공」の국무총리(国務総理)表彰を受けた。

誰が始めたか

아시아경제(2020年1月29日)によれば、事業を主導したのは성북구(当時の区長は이승로氏)と성북문화원(当時の院長は조태권氏)である。同記事は、성북구に한용운의 심우장・간송미술관・한국가구박물관など歴史・文化遺産が随所にあり、都市全体が「지붕 없는 박물관(屋根のない博物館)」と呼ばれてきたことを、事業の背景として伝えている。

住民も担い手に加わった。同記事によれば、성북구민は「성북구 주민기록단」を結成し、街の隠れた資料を発掘・収集して、その記録物を누리집を通じて共有する予定だとされている。헤럴드경제(2026年6月14日)は、2019年から毎年「주민기록단」の教育・活動プログラムが運営されてきたと伝えている。

大学も後から加わった。베리타스알파(2026年5月22日)によれば、한성대(学長は이창원氏)芸術学部が2022年5月、地域を歩いて記録する「성북마을아카이브 프로젝트」という展示を独自に始め、2026年で5年目を迎えた。同展示は성북문화원(2026年時点の院長は김영일氏)と성북구청が協力して開いている。

なお성북문화원の院長は、2020年の出典で조태권氏、2026年の出典では김영일氏となっており、この間に交代したことが確認できる(交代の時期そのものは、参照した出典には書かれていない)。

いくらかかったか

参照した3本の出典のいずれにも、事業の予算・構築費・運営費は記載されていない。funding_scaleunknown_fieldsに申告した。

規模を示す数字はいくつか出典にある。헤럴드경제(2026年6月14日)は、2026年6月時点で약1만8천건の記録物を管理していると伝えている。베리타스알파(2026年5月22日)は、2026年の한성대の展示に学生約90名が参加し、これまでで最も多い規模だったと伝えている。ただしこれらは記録件数・参加人数を示す数字であり、費用を示すものではない。

真似するなら最低何が必要か

第一に、期限を区切った集中的な調査期間を置くこと。아시아경제(2020年1月29日)によれば、성북구は2018年に사업을 始めてから、まず2年間を地域資料の収集・整理に充て、その結果をデジタルアーカイブとして公開した。すぐに公開せず、まず溜める期間を取っている。

第二に、進めながら並行して制度的な裏付けを整えること。헤럴드경제(2026年6月14日)によれば、성북구は2020年に「민간기록물 수집 및 관리에 관한 조례」を制定し、民間が持つ記録物を収集・管理する法的根拠を、事業を始めた後から設けた。

第三に、住民を「記録団」として組織し、収集そのものを住民に委ねること。아시아경제(2020年1月29日)によれば、성북구민による「성북구 주민기록단」が地域の隠れた資料を発掘・収集する。헤럴드경제は、この活動が2019年から毎年の教育・活動プログラムとして続けられていると伝えている。

第四に、サイトの入口を1つに絞らず、複数の見せ方を用意すること。아시아경제(2020年1月29日)によれば、サイトは「주제로 보는 성북」「이야깃거리」「구술인터뷰」「기록물」「주민기록단」「성북마을발견」の6区分からなり、길음시장を例に、公式資料に載った文章・古写真と、文学作品(김소진의 단편소설「적리」)に描かれた同じ場所の描写とを、同じ検索結果の中で結びつけている。

第五に、消えていく現場を優先して記録すること。同記事は、성북문화원が再開発の現場を歩いて撮り続けてきた写真資料が、急激に変化する街を一目で確認できる機会を提供していると伝えている。

第六に、大学など外部機関を後から巻き込み、アーカイブを毎年更新される仕組みに育てること。베리타스알파(2026年5月22日)によれば、한성대芸術学部は2022年から毎年5月、学生が地域を踏査して作品化する展示を성북문화원・성북구청と共同で開いており、2026年には学生約90名が参加する規模に育った。

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できたのは、2026年6月14日の헤럴드경제の記事までである。

同記事によれば、성북문화원は2026年6月9日、정부서울청사別館で開かれた「2026 기록의 날」行事で、行政安全部傘下の국가기록원が主催する「국가기록관리 유공」の국무총리(国務総理)表彰を受けた。성북문화원は2020年にも同じ表彰制度で장관(大臣)表彰を受けており、今回はそれに続くものだと同記事は伝えている。同記事は、김영일 성북문화원장が、体系的な記録管理と地域アーカイビングを続けてきた努力が認められたことへの喜びを述べたと伝え、이승로 성북구청장が、住民と共に進めてきた事業の価値が対外的に認められた成果だと述べたと伝えている。

大学との連携も続いている。베리타스알파(2026年5月22日)によれば、한성대芸術学部による「성북마을아카이브 프로젝트」展示は2026年で5年目を迎え、学生約90名が参加してこれまでで最も多い規模になった。2026年の展示テーマは길상사・돈암동성당・교회など、区内の宗教空間だった。

批判的な報道や、事業の縮小・停止を伝える記述は、参照した3本の出典のいずれにも見当たらなかった。否定的な報道自体が見つからなかったため、当事者への反論の有無は確認していない。

出典

  1. 성북구, 자치구 최초 ‘성북마을아카이브’ 구축 — 아시아경제(2020-01-29)
  2. 한성대 지역문화자산을 청년 예술로 기록하다...'성북마을아카이브 프로젝트' 전시 개최 — 베리타스알파(2026-05-22)
  3. 성북마을아카이브 성과 빛났다... 성북문화원 국무총리 표창 — 헤럴드경제(2026-06-14)

最終確認日 2026-09-01

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