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街区再編でできた通路を企業対抗の綱引き会場にした

京橋綱引き大会

日本 / 東京都 / 中央区京橋

街区再編でできた通路を企業対抗の綱引き会場にした
© 東京街人 — この写真が載っている記事

この記録は運営主体の発信を含みます。

2019年の第1回は11社、2023年の第2回は18社、2024年の第3回は東京ミッドタウン八重洲の企業を含む20チーム。2025年の第4回は3棟で予選会を開き、10チームが決勝に進んだ。

何をしたか

東京・中央区京橋のオフィス街で、東京スクエアガーデン(東京建物)と京橋エドグラン(日本土地建物)が共催する、入居企業対抗の綱引き大会。第1回は2019年6月5日、東京スクエアガーデン1階の貫通通路で行われ、両ビルの入居企業11社が参加した。この通路は、街区再編で2つの街区を統合してビルを建てたときに設けられたもので、2013年の竣工時からある。参加できるのは事前に応募した入居企業に限られ、観覧は無料。2023年の第2回は18社、2024年の第3回は東京ミッドタウン八重洲の入居企業を含む20チームに増えた。2025年の第4回は3棟それぞれで予選会を開き、勝ち抜いた10チームが決勝を戦っている。

誰が始めたか

開発した2棟の事業者による共催である。 2019年6月19日の東京街人の記事によれば、第1回は東京スクエアガーデン(東京建物株式会社)と京橋エドグラン(日本土地建物株式会社)の共催で行われた。同記事によれば、主催者挨拶に立った東京建物ビルマネジメント第一部の園部稔雄氏は、「スポーツイベントを通じて企業同士の交流を深め、街の活性化につなげていきたい」と述べている。

社名の表記は出典の年で異なる。 2019年の東京街人は日本土地建物株式会社と書く一方、2024年以降の記事が載る Kyobashi TIMES は運営事務局を中央日本土地建物グループと表示している(同サイトの著作権表示は Chuo-Nittochi Co.,Ltd.)。出典どおり両方を並べておく。

なお、この2媒体はいずれも運営主体の側にある。東京街人の著作権表示は東京建物、Kyobashi TIMES の運営事務局は中央日本土地建物グループである。運営主体でない出典は、参加企業であるエンワールド・ジャパンが2023年10月20日に出した1本のみで、独立した報道機関の記事は5本のうち1本も無い。self_reported: true を申告している。

いくらかかったか

確認できなかった。 参照した5本のどこにも、運営費・賞品費・審判の費用・保険といった金額の記載がない。unknown_fieldsfunding_scale を挙げている。

出典から読めるのは、負担の向きだけである。2024年9月27日の Kyobashi TIMES は、入場料は無料で、綱引きへの参加は事前に応募した京橋エドグラン・東京スクエアガーデン入居企業に限ると書いている。2019年の東京街人には、1位から3位までに贈られる賞品目録が発表されたとある。誰がいくら出したかは、どの出典にも書かれていない。

真似するなら最低何が必要か

この事例で移せるのは、綱引きという競技ではなく、会場・母集団・規則の三つをどこから調達したかである。

第一に、会場は事業の副産物である。 東京スクエアガーデン1階の貫通通路は、綱引きのために作られたものではない。街区再編で2つの街区を統合してビルを建てたために、1階に東西に抜ける通路が設けられた。竣工は2013年で、第1回はその6年後にあたる。つまりこの大会は、開発時に確保された通路が後から見つけられて使われた、という順序で成立している。 同種のことを仕掛けようとするなら、探すべきは新しい場所ではなく、竣工時に確保済みで、いま定常的な用途が薄い通路・広場・ガレリアである。2024年からは京橋エドグランの京橋中央ひろば(ガレリア)も予選会場に加わっている。

第二に、集客をテナントの名簿に置き換えている。 参加は事前に応募した入居企業に限られる(2024年9月27日・Kyobashi TIMES)。一般公募ではない。オフィス街の路上イベントで最も重いのは人を集めることだが、ここではその工程が丸ごとビル管理者がすでに持っている入居企業との関係に置き換わっている。開始時点で必要だったのは、11社が乗ることだけである。

第三に、規模は棟数で決まっている。 2019年は2棟の共催で11社、2023年は18社、2024年は東京ミッドタウン八重洲の入居企業が加わって20チーム、2025年は3棟それぞれで予選会を開いて決勝に10チームが進んだ。増えているのは1棟あたりの参加率ではなく、組んだ棟数である。 別会社が開発した隣の街区のビルと組めるかどうかが、この形の上限を決めている。

第四に、競技の設計を外部の団体から借りている。 2024年12月5日の Kyobashi TIMES によれば、第3回は公益社団法人日本綱引連盟の公式ルールに則って行われ、公式審判がルール説明と注意を行っている。1チーム8人、うち2名以上は女性という編成もこの回に記されている。運営側が自前で規則・審判・安全の基準を作っていない。 既存の競技団体を使えば、公平性と安全の説明責任をそのまま持ってこられる。

第五に、費用が出典から一切読めない。 これは事例の欠点ではなく、事業者発信を出典とする事例の性格である。何をやったかは詳しく書かれ、いくらかかったかは書かれない。実務で見積もりが要る部分は、この種の出典からは取れないと見ておくのが正しい。

最後に、大会は18時前後から始まり、試合後に表彰式と懇親会が置かれている。2025年11月28日の Kyobashi TIMES は、その懇親会で名刺交換をする様子があり、企業同士の交流の場になったと書いている。就業後の時間帯に置かれていること、競技のあとに交流の枠が用意されていることは、出典から読める設計である。

今どうなっているか

status_current: 継続中2026年8月時点で確認できた最新は、2025年10月30日に行われた第4回である。 2025年11月28日の Kyobashi TIMES によれば、この回からルールが変わり、東京スクエアガーデン・東京ミッドタウン八重洲・京橋エドグランのそれぞれのビルで予選会が行われ、勝ち抜いた合計10チームが京橋中央ひろばで決勝トーナメント(「交流戦」)を戦った。優勝は Speedy 31(ルイ・ヴィトンジャパン株式会社)、2位は MAL(エム・エーライフマテリアルズ)、3位は紅忠フェニックス(伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社)、4位は Team TBG(TBグローバルテクノロジーズ株式会社)だった。

開始(2019年)から6年後の出典まで届いており、§4 の必須要件は満たしている。 開始から3年以上あとの出典は4本あり、うち2024年と2025年の記事は参加範囲が2棟から3棟へ広がったという変化を報じている。follow_up: 濃い と判定した。

ただし出典の性格には注意が要る。 5本のうち4本は主催者側の媒体(東京建物の東京街人、中央日本土地建物グループの Kyobashi TIMES)であり、独立した報道機関の記事は1本も見つからなかった。運営主体でないのは参加企業エンワールド・ジャパンの2023年のブログ1本である。縮小・中止を伝える記述は、確認した範囲では見当たらなかったが、それは「続いている」という主催者側の記述しか流通していない、ということでもある。

出典

  1. 京橋が沸いた! 企業対抗「第1回 京橋綱引き大会2019」開催 — 東京街人(2019-06-19)
  2. 第2回京橋綱引き大会2023 でエンワールド優勝! — エンワールド・ジャパン(2023-10-20)
  3. 京橋Diary|【2024年10月】第3回京橋綱引き大会2024開催!京橋最強のタイトルをかけたオフィスワーカーたちの頂上決戦! — Kyobashi TIMES(2024-09-27)
  4. 優勝はどのチームの手に!? オフィスワーカーの意地とプライドがぶつかり合う「企業対抗・第3回京橋綱引き大会2024」開催! — Kyobashi TIMES(2024-12-05)
  5. 京橋エドグランで、力と絆がぶつかり合う!「第4回京橋綱引き大会2025」が今年も開催 — Kyobashi TIMES(2025-11-28)

最終確認日 2026-08-17

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