100歳の家を祝う催しとして2011年に始まり、住んでいる人と有志が1週末だけ家を開ける。主題は年ごとに変わってきた
Budapest100
2020年9月に10回目が行われ、14の区で50軒を超える家が門を開いた。2025年5月には80近い家と共同菜園、2026年5月には16回目が告知されており、主題は年ごとに変わっている。
何をしたか
ブダペストで、住んでいる人と有志が1週末だけ家を開ける催しである。もともとはその年に100歳になる家を祝うものとして作られたと2026年の記事は書いている。運営は Kortárs Építészeti Központ(KÉK)で、2011年に始まったと2023年と2026年の記事は書いている。家ごとに住民と有志が来訪者を迎え、家の歴史を調べて展示や案内を用意する。主題の取り方は途中で変わっている。100年前は、戦争で傷んだ首都に家がわずかしか建たなかったことを理由に2016年から主題を変えたと HVG は書いている。2023年は市の合併150年にちなんで150歳の建物、2025年は緑地、2026年は1916〜1926年に建った家が主題だと告知された。参加する数は年で違い、2020年の10回目は14の区で50軒を超えた。
誰が始めたか
主催は Kortárs Építészeti Központ(KÉK)で、始まりの年は7本のうち3本が2011年と書いている。 ただし誰の発意で始まったのかは、参照した7本のどこにも書かれていない。 個人の名も、母体になった団体の来歴も出てこない。
名前の由来は最初の年の選び方にある。 PestBuda(2020年9月23日)は、この催しが2011年に始まり、当初は名前が示すとおり1911年に建った家、つまりちょうどその年に100歳になる家を見せていたと書いている。kultura.hu(2023年4月5日)は、KÉK の建築と文化の催しが2011年から毎年、家の住民たちと街の住民たちを結び合わせてきたとする。
回によって共催者が付く。 PestBuda は2020年の10回目について、Kortárs Építészeti Központ と OSA Archívum の主催だと書いている。2026年の16回目は、5月8日に Blinken OSA Archivum での催しで開幕すると PestBuda(2026年4月29日)が伝えている。
家の側の担い手は住民と有志である。 PestBuda(2026年4月29日)は、無料の催しを有志(önkéntesek)と地元好きの人たち(lokálpatrióták)が、家の住民や参加する施設の代表の助けを借りて用意すると書いている。HVG(2026年4月22日)の記者は、下見の際に家の歴史を調べた有志から建物の由来を聞いたと書いている。
いくらかかったか
催しの費用は、参照した7本のどこにも書かれていない。 forint・millió・költség・támogat・pályázat・finanszíroz・szponzor・adomány で全文を当たったが、Budapest100 の運営費・助成・後援にあたる数字は出てこない。funding_scale は unknown_fields に申告したままである。なお出典には金額が出てくるが、それは開ける建物そのものの建設費(kultura.hu 2026年5月4日が書く、1926年に建った百貨店の200万金クローナなど)であって、催しの費用ではない。
費用について出典が書いているのは、来場者側の負担だけである。 kultura.hu(2023年4月5日)は、Budapest100 のすべての催しが無料だと書いている。PestBuda(2025年5月13日)は4日間の日程を無料の一続きの催しとし、PestBuda(2026年4月29日)は、その無料の催しを有志と地元好きの人たちが用意すると書く。HVG(2026年4月22日)は、無料だが受け入れられる人数に限りがあるため、複数の場所で事前の登録が要ると書き、登録の開始日を4月23日としている。
つまり出典から読み取れる費用の構造は、「場所は既にある住まいと施設、人手は有志、来場は無料」までである。 それを回すのに何がいくらかかっているかは書かれていない。
真似するなら最低何が必要か
1. その年に開ける家を選ぶ基準を、1つだけ決めること。 2011年は1911年に建った家、つまり100歳の家だった。その後は基準を変えている——PestBuda(2020年9月23日)は2015年からと書き、大通り・河岸・広場・バウハウスといったまとまりで家に声をかけたとする。HVG(2026年4月22日)は2016年からとし、100年前は戦争で傷んだ首都に家がわずかしか建たなかったことを理由に挙げる(2本で年が食い違っており、discrepancies に並置した)
2. 候補の台帳を先に作って公開すること。 PestBuda(2023年4月12日)は、KÉK が市の合併150年に備えて1872〜73年に全部または一部が建ち今も立つ首都の建物を200以上集めてサイトに載せ、その中から50の家と場所と話をつけて門を開くことにしたと書いている。声をかける前に、母集団を可視化している
3. 家ごとに、調べる人と迎える人を置くこと。 PestBuda(2026年4月29日)によれば催しを用意するのは有志と地元好きの人たちで、家の住民と施設の代表がそれを助ける。PestBuda(2020年9月23日)の記者は、家の歴史の展示・図面・写真を見て、住民と話し、有志が作った菓子を食べたと書いている。同記者は、こうした週末の前に多くの準備・調査・すり合わせがあるとも書いている
4. 無料にすること。ただし人数の上限は登録で受けること。 すべての催しが無料であることは2023年から2026年まで4本が書いている。HVG(2026年4月22日)は、受け入れ人数に限りがある場所では事前登録が要るとしている
5. 週末1回に閉じないこと。 2023年は5月11日の3つの市域での共同の作品づくり、12日の散歩の日、13〜14日の門の開放という4日間で、共同の作品の公募 Városvariációk も出された(kultura.hu 2023年4月5日)。2025年は5月22日の専門家の日、23日の樹の催し(2ダースの主題別の散歩)、24〜25日の門の開放という4日間(PestBuda 2025年5月13日)。2026年は5月8日の開幕の夜が、1人20枚の画像を各20秒で見せる形式だとされる(PestBuda 2026年4月29日)
6. 基準を外せる年を用意しておくこと。 PestBuda(2025年5月13日)は、その年が特定の時代に絞らなかったためさまざまな年代の建物が応募でき、都市の緑地の多様さも見せられたと書いている。参加は42の住宅の住民・19の施設で働く人・16の菜園の世話をする人に分かれ、住まいだけでなく職場と菜園まで枠が広がっている
確認できないものは、運営の費用と資金源、来場者数、開けた家がその後も参加しているか、KÉK 側で何人が関わっているか、そして2020年以外の回が実際にどう行われたかである(下記)。
今どうなっているか
2026年8月時点で確認できた最も新しい記録は、2026年5月4日の kultura.hu の記事である。 ただしこれは5月9〜10日の回を前もって紹介する記事で、行われた後を報じたものではない。
2026年の回について出典が書いているのはこうである。KÉK が16回目の門の開放を5月9〜10日に行ない、この年は100年を広く取って1916〜1926年に建った家を主題にする。 PestBuda(2026年4月29日)は、第一次世界大戦のあいだに新しい家がほとんど建てられなかったため、もともと100歳の家を祝うために作られた催しが近年は主題別・市域別の回を重ねてきたと説明し、この年の狙いを1920年代という移り変わりの時期に置くとしている。開ける場所の数はHVG が40、PestBuda が41と書いており、掲載日が7日離れたまま食い違っている(discrepancies に並置した)。PestBuda は41の場所で200を超える催しがあるとしている。
規模の推移は追える。 2020年の10回目は14の区で50軒を超え(PestBuda)、2023年は50の家と場所(PestBuda)、2025年は記録的だとされる80近く——42の住宅・19の施設・16の菜園——で再び14の区にわたった(PestBuda)。
そのうえで、この記録の弱いところを明記しておく。 参照した7本のうち6本は、掲載日より後の日付を本文に持つ告知である。 実際に行われた回を見て書かれているのは2020年9月23日の PestBuda(9月19〜20日の回の見聞記)だけで、2023年・2025年・2026年の回が告知どおりに行われたかを確かめられる出典は無い。 2020年の回については、通例の春の週末から秋にずれたこと、10回目にあたるためどの家でも参加できたことが書かれている。
出典
- Nyitott házak, tárt udvarok különleges világa – Ilyen volt a tizedik Budapest100 — PestBuda(2020-09-23)
- Százötven éves épületek nyílnak meg az idei Budapest100 program részeként májusban — kultura.hu(2023-04-05)
- Százötven éves épületek nyílnak meg májusban — PestBuda(2023-04-12)
- Számos ház és közösségi kert nyitja meg a kapuit májusban — PestBuda(2025-05-13)
- Kult: Megnéztük, melyik házban lakott először a fővárosban Orbán Viktor, és ezt hamarosan ön is megteheti — HVG(2026-04-22)
- Százéves épületek nyílnak meg májusban — PestBuda(2026-04-29)
- Budapest legutáltabb háza nagy történelmi túlélő, de legalább a világ egyik legszebb mozija is a miénk — kultura.hu(2026-05-04)
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