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駐車場と倉庫だった都心の一角を、住まいと公園のある街区に組み替える

NikolaiQuartier

オーストリア / ケルンテン州 / フィラッハ

駐車場と倉庫だった都心の一角を、住まいと公園のある街区に組み替える
© MeinBezirk — この写真が載っている記事

この記録の出典は単一の媒体によるものです。

2021年1月の時点で市は日程を示せていなかった。2023年5月には市が6月5日に住民へ開かれた討議の場を設けると告知し、2026年8月には最初の建築段階を月内に市役所へ提出する予定で、着工は2027年になりうると報じられた。

何をしたか

オーストリア・ケルンテン州フィラッハの都心で、いま駐車場と倉庫が占めている一角を、住まいと公園のある街区に組み替えようとしている計画。MeinBezirk は2021年1月に、市が Vereinigte Kärntner Brauerei・州立病院運営会社 KABEG・Schinagl & Partner とともに構想を示したと報じ、地下2層の駐車場、地上階の店舗と憩いの場、およそ200〜300戸の住戸(うち半分は協同組合住宅)が考えられていると書いている。同記事は、この時点で日程は無いとも書いている。2023年5月の記事では、市が住民に開かれた討議の場を設けるとし、フィラッハは2021年1月1日から2023年1月1日までにおよそ2,000人増えたと伝えている。2026年8月の記事によれば、最初の建築段階が月内に市役所へ提出される予定で、着工は2027年になりうる。

誰が始めたか

市と、その土地に既にいる3者が組んでいる。 MeinBezirk(2021年1月27日)によれば、構想を示したのはフィラッハ市と、Vereinigte Kärntner Brauerei AG(醸造会社)・州立病院運営会社 KABEG・Schinagl & Partner GmbH の3者である。対象は州立病院と醸造所のあいだの土地で、市長のギュンター・アルベル氏(SPÖ)は、これだけの相手を巻き込めたことを喜ぶ趣旨を述べている。

組んだ側の動機が、それぞれ記事に載っている。 KABEG の役員アルノルト・ガブリエル氏は、病院に近い初期診療の場と、病院・職員のための駐車と教育研修の設備の余地ができることを挙げ、支援するだけでなく能動的な相手として参加すると述べている。醸造会社の役員トーマス・ザントラー氏は、都心にある工業の事業所として、住まい・事業所・医療施設・交通量の多い街路と共存することを自覚していると述べている。Schinagl & Partner のベルンハルト・シナグル氏は、住まい・働く場・店・社会施設によって市民を都市の中に留め、あるいは新たに住まわせられると述べている。

設計を検討したのは Katzianka 設計事務所である。 同記事は、同事務所のフリッツ・カツィアンカ氏がこの種の開発には10年、20年、30年かかることもあると述べたと伝えている。

いくらかかったか

事業費は、参照した4本のどこにも書かれていない。しかもそれは、書かれていないのではなく、明かさないと明言されている。 MeinBezirk(2021年1月27日)は、どの期間で実現するのかも、投資額がどの程度の規模になるのかも明かされなかったと書き、市長アルベル氏の言葉として、ここで挙げるどの数字も不真面目なものになるという趣旨を伝えている。同記事の時点で示されたのは、年末までに地区詳細計画(Bebauungsplan)を立てるという目標だけである。

上位の財源が入っていることは分かる。 MeinBezirk(2024年9月24日)によれば、この街区ではISEK(統合都市開発構想)の過程が、欧州連合・ケルンテン州・フィラッハ市の共同出資で行なわれた。 ただしそれぞれの負担額は同記事に書かれていない。

住戸の側にも助成が入る。 MeinBezirk(2026年8月4日)は、非営利の住宅協同組合「meine Heimat」が助成付きの住戸59戸を建てると書いている。助成の額と出所は、4本のどこにも書かれていない。

真似するなら最低何が必要か

第一に、その土地に既にいる者を先に組むこと。ここで市が組んだのは、隣接する州立病院の運営会社と、区画内で操業している醸造会社と、不動産の会社である(MeinBezirk 2021年1月27日)。外から開発者を呼んで土地を集めるのではなく、いま使っている者を計画の側に入れている。

第二に、数字が無い段階では無いと言うこと。同記事で市長アルベル氏は投資額も工期も示さず、その理由を述べている。「未定」を「未定」のまま公表している。

第三に、新しく地面を覆わない置き換えにすること。MeinBezirk(2024年9月24日)によれば、この事業は新たな地面の被覆なしで済みうるとされる。新築が建つのは既存の駐車場と倉庫の上で、駐車場は地下車庫に移るからである。対象の面積は約2.1ヘクタールとされている(2021年1月27日の記事は約23,500平方メートルと書いている)。

第四に、住民に聞く段を二つ用意すること。MeinBezirk(2023年5月31日)によれば、まずオンラインの調査で希望を集め、次に対面の「未来工房(Zukunftswerkstatt)」を開いた。2023年6月5日の15時から20時まで、醸造所の一室で、誰でも参加できる討議の場として設けられている。建設担当市政委員のハラルト・ゾーベ氏は、事業の指針を示したうえでさらに案を集める場だと述べている。

第五に、ISEK として組んで上位の財源を引くこと。ISEK は統合都市開発構想の略で、この過程に欧州連合とケルンテン州が資金を出している(2024年9月24日)。街区の計画を、市の単独事業ではなく制度の枠に載せている。

第六に、住戸だけの街区にしないこと。MeinBezirk(2026年8月4日)によれば、助成付き住戸59戸と同じ事業の中に、市の新しい青少年センター、Caritas の学校と学習カフェの部屋が入り、世代をまたぐ交わりを中心に置いて社会福祉の職員が付く。囲われていた緑地は2029年までに公共の公園として開かれるとされている。

今どうなっているか

2026年8月時点で確認できた最も新しい記録は、2026年8月4日の MeinBezirk の記事である。この時点でまだ着工していない。

手続きは提出の直前にある。 同記事は、最初の建築段階が同年8月中にフィラッハ市役所へ提出される予定で、着工は2027年になりうると書いている。どちらも見込みとして書かれており、提出も着工も済んだとは書かれていない。構想が示された2021年1月から5年半が経っている。

当初の目標がどうなったかは追えない。 2021年の記事は年末までに地区詳細計画を立てるとしていたが、それがいつ成立したのかは、4本のどこにも書かれていない。 同様に、2021年に示された「およそ200〜300戸」という見込みと、2026年に具体化した59戸との関係も4本のどこにも書かれていない。

中身は具体化している。 非営利の住宅協同組合「meine Heimat」が助成付き住戸59戸と市の青少年センター、Caritas の学校・学習カフェの部屋を建てる。なお同記事は、この建物の名を本文で「Haus im Leben」、写真の説明で「Haus des Lebens」と書いており、表記が揃っていない。 写真の説明はまた、教区の建物と Caritas の施設がこれに置き換わると書いている。

計画段階で賞を受けている。 MeinBezirk(2024年9月24日)は、Kommunal 出版社の Impuls Award の「建築文化」部門で、計画中の NikolaiQuartier が選ばれたと伝えている。授賞の理由として同記事が引くのは、環境に配慮した都市計画によって都心の空間の持続的な高密度化と利用を進めること、および地域の必要と地球規模の課題を結ぶために住民参加に立っていることである。賞は都市計画課長のグイド・モッサー氏が受け取った。

縮小や中止を伝える記述は、4本の中には無い。

出典

  1. Nikolai Quartier: Neues Stadtviertel in Villach geplant — MeinBezirk(2021-01-27)
  2. Was ist das NikolaiQuartier?: Stadt Villach lädt zur Diskussion über neues Stadtviertel — MeinBezirk(2023-05-31)
  3. Ausgezeichnet: Villach gewinnt Impuls Award für geplantes NikolaiQuartier — MeinBezirk(2024-09-24)
  4. Update zur Quartiersentwicklung: Drei Quartiere, die die Stadt verändern — MeinBezirk(2026-08-04)

最終確認日 2026-08-19

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